宝塚歌劇団~星組大劇場公演「柳生忍法帖」「モア・ダンディズム」

宝塚歌劇団大劇場星組公演
「柳生忍法帖」「モア・ダンディズム」

原作は、山田風太郎の小説「柳生忍法帖」。
史実にフィクションを織り交ぜた時代小説の初の舞台化。

「柳生忍法帖」の舞台は、寛永年間。
会津藩家老・堀主水は、暴政を敷く藩主・加藤明成を見限り出奔するが、
明成に断罪されてしまう。

さらに明成は、幕府公認の縁切寺・東慶寺に匿われていた、
堀一族の女達も攫おうとしていた。

しかしそれは、男の都合に振り回された生涯を送り、
女の最後の避難場所として東慶寺を庇護してきた天樹院千姫には許しがたい事であった。

「女の手で誅を下さねばならぬ。」
天樹院は、敵討ちを誓う女達の指南役として、密かに一人の武芸者を招聘する。

その武芸者こそ、将軍家剣術指南役の嫡男ながら城勤めを嫌い、
剣術修行に明け暮れる隻眼の天才剣士、柳生十兵衛。

女たちを託された十兵衛は、死闘を繰り広げながら会津へと向かう。
待ち受けるのは、藩を牛耳る謎の男・芦名銅伯と、銅伯の娘で明成の側室ゆら。

果たして十兵衛たちは、凶悪な敵を打ち倒すことが出来るのか…というお話。

今回の席は1階17列サブセンター

柳生十兵衛:礼真琴(星組トップスター)
父親は元Jリーガーの浅野哲也。

2009年主席入団。
入団時から歌唱力とダンス力で注目を集めていた彼女。

ただ、比較的小柄であるため、
(公称170㎝だが、多分166㎝あるかな?ぐらい…(^-^;)
前回のロミオは合うにしても、柳生十兵衛ってどうなんだろう?って思ってた。
→「星組公演「ロミオとジュリエット」

しかし、そんな心配は、登場してからすぐに消え去った。
重厚感のある低い声に、ホントに礼?と驚かされた。

ダンスが上手いからか、立ち回りは見事だった。
あれだけ速いスピードで殺陣ができるジェンヌはそうはいないと思う。

マスコミに、ちょっと残念なプライベート写真が流出したり、
いろいろやんちゃな面もあり眉をひそめる人もいるが、
人に迷惑をかけず、舞台をきちんと勤めていれば、私はいいと思う(*^^)v

ゆら:舞空瞳(星組トップ娘役)
2015年主席入団。

ゆらは、芦名銅伯の娘で、会津藩主加藤明成の側室。
しかし、設定がいまいちよく分からなかった。

十兵衛に突然「好きだ」と言いだすし、
十兵衛をかばって銅伯に刺されちゃうし。。。

不死身の銅伯の娘だから、刺されても復活するのかと思いきや、
「ダメだ。ゆらは人間だから死ぬ」と銅伯。

ということは、やっぱり銅伯は人間じゃないんだ、と思うのと同時に、
人間じゃないなら妖術で助けてやれよ~!
とまあ、つっこみどころ満載(^-^;

1時間30分程度で上演せねばならず、
十兵衛と銅伯、さらには会津七本槍との対決に重点を置いているからか、
突拍子もなくいろんなことが突然起きる感じはした。

そのため彼女の出番も少なく、なんだか勿体ないような使い方だった。

芦名銅伯:愛月 ひかる
前作の「ロミジュリ」の「死」で注目を集め、
ハッシュタグ「愛ちゃんの死」でワイドショーにも取り上げられた。
(国民的人気の元卓球少女の離婚問題と時期が重なったこともあり…(^-^;)

このままトップを目指すのかと思ったら、この作品で退団。

宙組→専科→星組と異動している彼女。
宙組時代に伸び悩み、専科へ異動となり、路線を外れたかと思ったら、
なんと星組へ組替え。

月組→宙組→専科→星組トップになった北翔海莉のケースがあったため、
礼の次に星組でトップに?
でも、礼は若く長期政権になりそうだから気の毒だなあ…とは思っていた。

今回は愛月の退団であるからか、かなり役が大きかった。
芦名氏再興のため、娘のゆらを使っていろいろ画策する。
人間じゃなく妖怪のような、よく分からない設定ではあったが、彼女に合っていた。
(もちろん褒めている(*^^)v)

迫力、存在感、そして着物!!
芦名銅伯をイメージした着物は、どくろが描かれ、毒々しい雰囲気を演出していた。

しかし…、
礼よりも長身で顔が小さく手足も長く、圧倒的に体格では勝ってるはずなのに…。
やっぱり、礼はスターなんだな、と思った(^-^;

会津七本槍:加藤明成子飼いの手下
漆戸虹七郎(隻腕の剣客):瀬央 ゆりあ
礼の同期で3番手。

愛月退団後は彼女が2番になると思うけど、ちょっと弱いかな…。
と、思っていたら…、
なんと月組から暁千星が組替えしてくることになった!

暁は、月組で3番手。
瀬央よりも下級生だが明らかに扱いが大きいので、暁が2番手になる?

トップの礼もダンサーなので、ダンサブルなナンバーができるだろうが、
2人とも、かわいらしい顔立ちで、大人の男性というより、少年タイプ。
(暁は小柄ではないが…。)

1番と2番が同タイプだとキャラが被っちゃうよな~。
暁が2番だったら瀬央は面白くないだろうな~。

もしかして、真風(宙トップ)退団フラグで、
瀬央は、宙組の2番手に組替えする?

う~ん、人事って難しいわ~。
(↑あんたが考えることじゃないよ…( 一一))

鷲ノ巣廉助(拳法の使い手):綺城 ひか理
長身で「ロミジュリ」では目立っていたが、今回はそれほどでもなかった。

司馬一眼房(馬を軽々とくびり殺す威力を持つ):ひろ香 祐
礼の同期。元中日、阪神の大豊泰昭の娘。長身で目立つ。

香炉銀四郎(細いが強靱な「かすみ網」使い手):極美 慎
平賀孫兵衛(槍の使い手):天華 えま
具足丈之進(巨大な3匹の犬を意のままに使う):漣 レイラ
大道寺鉄斎(鎖鎌の達人):碧海 さりお
この4人は特に印象がない…(^-^;

沢庵和尚:天寿光希
2005年主席入団。
主席でありながら、そこそこのポジションで、
路線かなあ~と思っているうちに、外れていった彼女。

今回は沢庵和尚役。
完全に組長(その組をまとめる長)狙いだな。
(↑狙いたいか…(^-^;)

と思っていたら、3月7日に、7月24日付で退団すると発表があった。
一度は路線かも?だった人が戻れないと悟ったらやめたくなるか…(^-^;

しかし、この沢庵和尚、イマイチよく分からない人だったなあ。
十兵衛に剣術を教え、堀家の娘たちに指南させたにもかかわらず、
最後に「堀家の娘を殺して、お前(十兵衛)も死んでくれ!」って(゚д゚)!

敵(銅伯)と取引した後にそう言ったから、
何か裏(策)があるのかと思ったら、言葉の通りだった。

最後は礼十兵衛も言うこと聞いちゃうし、
つっこみどころ満載ではあったが、
つっこみどころ満載なのは宝塚あるあるなので、気にしないでおこう(笑)

天樹院(家康の孫で豊臣秀頼の正室だった千姫):白妙なつ
星組副組長。
「ロミジュリ」モンダギュー夫人はイマイチだったけど、今回は良かった。

天秀尼(天樹院の養女):有沙 瞳
泉州池田銀行イメージキャラクター。
以前は池銀イメガはトップになれたけど、どうかな…?

お圭:音波 みのり
以前は娘2扱いで、トップ娘役ありかな?とは思っていたが、
気が付けは今年で入団17年目の彼女。
もうここまで来たら、組長狙いだな(笑)

と思っていたら…(゚д゚)!
なんと彼女も3月7日に7月24日付で退団すると発表された。
やっぱり、男役より娘役のが気の毒だな。。。

後半のショーは、「モア・ダンディズム」
作・演出は。岡田敬二

宝塚歌劇の永遠のテーマである“男役の美学”を追求する”ダンディズム”シリーズ。

1995年花組・真矢みき主演「ダンディズム!」、
2006年星組・湖月わたる主演「ネオ・ダンディズム!」に続く第3弾。

宝塚レビューの伝統を継ぐ品位ある華やかさと香り、
色彩感溢れるロマンチック・レビューの世界との融合。

岡田敬二が演出するロマンチックレビューは、
宝塚を観たことない人がイメージする宝塚のレビューだと思う。

パステルカラーなどのいろんな色を使った、絢爛豪華な衣装。
前衛的ではなく、クラシカルで華やかな舞台。
なかなか綺麗だったと思う。

ただ…、
途中、どぎついストライプのスーツを着て礼が歌うシーンがあるが、
彼女はスーツ(燕尾服も)は、着ない方がいいと思った。。。

でも、歌とダンスはとても上手い!!
(また上げたり、下げたり…(^-^;)

そして、ショーで圧倒的に目立っていたのは、愛月ひかる。
ここまで持ち上げる??というぐらいだった。

抜群のスタイルで、スーツや燕尾服を着て踊っていると惚れ惚れするが、
歌唱力がな…(^-^;

銀橋でのソロは、下手ではないけど…、
う~~~ん(-_-)

そして、やりすぎだろっと思ったのはラストシーン。
愛ちゃんのソロで、まるでバックダンサーのように踊るトップコンビ。

基本的に、レビューのラストは、
トップコンビのデュエットダンスで終わることが多い。

まれに2番手を加えたトリオになることもあるが、
今回のラストは、愛ちゃん+トップコンビといった感じ。

どっちがトップか分からないような演出は、
なんだかなあ~と思ってしまった…。

愛ちゃんがトップにならずに辞めるなんて!!と思いつつ、
今回のショーで、やっぱり無理だったんだな…と実感”(-“”-)”

と同時に…、
トップじゃないのにあそこまでやる必要あるかな?と思ったのだった(^-^;

おまけ(^^♪
親が持ってきたDVD。また散財してる…(^-^;

さらにおまけ(^^♪
公式ホームページの舞台写真&映像です(^^)/
https://www.tca-pictures.net/stage/2021/yagyuninpouchou/

こちらは、公式youtubeチャンネルの初日舞台映像ダイジェストです♬

宝塚歌劇団~星組大劇場公演「柳生忍法帖」「モア・ダンディズム」” への11件のフィードバック

  1. 剣豪・柳生十兵衛を演じるトップスター礼真琴さんの殺陣良かったんですね。
    それにしてもtabisurueiyoushiさん 宝塚について詳しいですね👏
    それにスターの親に有名人が多いのはお金がかかると言う事でしょうか(*^_^*)

    いいね: 1人

    1. wakasahs15thさん、こんばんは(^^♪
      礼の殺陣はすごかったですね~。
      彼女はダンスが得意な人なので、殺陣も上手いのかもしれません。
      宝塚に詳しいのではなく、ただ好きなだけです(*^^)v

      親がスターだと入りやすいとは言われてますが、トップになれるかは別だと思います。
      でも、仰る通り、お金がかかるというのは事実ですね。
      親がスターじゃない人でも、大金持ちの人が多いのは事実ですし。
      入る前も入ってからもお金はかかりますから…(^-^;

      いいね: 1人

      1. トップスターの殺陣が見られて良かったですね。
        入る前も入ってからも・・・大変です( ^)o(^ )

        いいね: 1人

  2. こんにちは(^^)
    宝塚で時代劇はピンときませんが、トップスターの殺陣は見応えがあったようで良かったですね。
    tabisurueiyoushiさんの宝塚ブログを読んでたからか宝塚って言うのに目がいくようになりました。日本テレビの「遠くへ行きたい」やNHKの朝ドラに元宝塚歌劇団雪組トップ娘役、紺野まひるさんが出演されてますが、tabisurueiyoushiさんの彼女の評価はどうなんだろうと思いました。

    いいね: 1人

    1. saganhamaさん、こんにちは(^^♪
      宝塚では昔から時代劇をやってましたよ~。
      新選組とか、竜馬とか、信長とか、いろいろありましたね。
      最近は、洋物より和物が多い気がします(^.^)
      殺陣は、上手い人と下手な人がいますが、礼は今まで見た中で一番上手いと思いました(*^^)v

      紺野まひるさんは、入団した時からトップ娘役間違いなしと言われてた人でしたが、トップに就任して、たった1作で退団して惜しまれた人です。私は、彼女の現役時代に舞台を見たことはないのですが、当時を知ってる知人は綺麗だったと言ってますね(*^^)v

      いいね: 1人

  3. こんばんは
    wakasahs15thさん同様、宝塚詳しいと言うか分析するというか
    凄いなぁ~といつも感心
    お母様も一諸に観劇ですか?

    いいね: 1人

    1. Beach Houseさん、こんにちは(^^♪
      忍法帖とタイトルにはあるのに、忍者が登場しない、柳生十兵衛が登場する史実を元にしたフィクションですよ~(^^)/
      トップスターの礼は、歌もダンスも上手くて、とても楽しかったです(*^^)v

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