腹腔鏡での左卵巣嚢腫摘出手術。
手術予定時間は14時30分から。
手術当日は絶飲食。
だと思っていたが、食事は前日の深夜12時まで。
飲み物は当日昼12時まで。
朝、看護師による、検温と血圧を測った後、手術まで自由。
こんなんだったら、手術当日入院でもいいじゃないか…
そう思いながら、テレビを見たり、本を読んだりする。
「14時までに手術着に着替えて待っていてください。」
と、言われていたのに、呼びにこない。
14時30分になっても呼ばれない…
あれ?
14時30分に手術室まで自分で行くんだったけ??
そんなはずはなく、ひたすら待つ…。
15時過ぎ、ようやく看護師が迎えに来る。
手術室までは歩いて行く。
ドラマのように、ベッドごと運ばれていくわけではなかった…。
手術室には付き添いは入れず、家族は待合室へ。
自分一人だけオペ室の中に入る。
オペ室の中待ち?のようなところに入ると、
紙製?のバスキャップのようなものを被る。
オペ室は何室もあった。
自分のオペ室の中に入ると、
本人確認をした後、手術台の上に座る。
ドラマで見ていたオペ室より、狭い感じがした。
バスタオルをかけられ、まず後ろ身ごろの手術着をはずし、
横になったあと、前身ごろの手術着をはずされる。
左手に点滴をされ、右手に心電図や血圧を測る装置をつけられる。
酸素マスクをつけられ「深呼吸をしてください」と言われる。
この酸素マスクが麻酔だったっけ??
「点滴から薬が入りますので、ちょっと痛いですよ~。」
点滴が麻酔だったっけ?
いや、酸素マスクからだよな??
あ、まだ目が開くわ。
まだ、麻酔効いてないな…
麻酔って、やっぱり酸素からだ‥よ‥‥な‥‥…
「……………」
「起きてください~。」
「ん?」
「終わったの??」
手術時間は2時間弱。
手術終了後、30分経過して覚醒したらしい。
再び、手術着を着せられ(多分)
手術台からベッドに移され(多分…)
手術室を出る。
「あ、意識あるじゃん。」
母親の声が聞こえた。
もうろうとしたぼけた視界の中で、家族の姿を確認できた。
ベッドに乗せられたまま自分の病室へ。
麻酔のせいか、視界はぼけ、意識はもうろう。
看護師やいろんな人がいきかう。
酸素マスクをつけられ、体温や血圧を測ったり、傷口を確認したり…
そして、担当医が説明にきた。
「これが嚢腫ですよ。中身がないから、ぺしゃんこですけど。」
と、写真を見せられる。
空気の抜けた白い風船のような形をしている。
「今は多分、もうろうとしてると思うので、明日、説明しますね。」
その後も、看護師が体温や血圧を測ったり、傷口を確認したり…
ぼんやりとしていて、時間的な感覚はない。
ちょうど、看護師が来た時、時間を聞いてみる。
「今は夜9時ですよ~。」
まだ、9時か…。
再び気が付くと、また看護師が来ていた。
「酸素マスク取りますね。息苦しくないですか?」
「大丈夫です。今、何時ですか?」
「今は、深夜12時ですよ。」
12時か…。
さらにひと眠りして、目が覚める。
「まだ夜か…」
ずっと寝てるから腰が痛く、左手は点滴をしていて動けず、腕も痛い。
看護師を呼んだら、寝返りしてもよく、腕も動かしていいとのこと。
しかし、寝返りを打つにしても、ちょっとのことで腹筋を使うようで、
傷口にひびき激痛が走る。
それでも、ずっと仰向けになってるのはつらく、
なるべく腹筋を使わないようにして寝返りをうつ。
しかも、全身麻酔のせいで痰がでるが、
咳をすると傷口にひびき、これがまた激痛。
でも、咳をしないわけにいかず、かなりつらい…。
またひと眠りして気が付く。
「まだ夜…」
再び気が付く。
「まだ夜だよ~。」
夜ながっ!!
もう、寝れないよ…。
それでも寝るしかなく…
次に気が付いた時は明るくなっていた!!
「朝がきた~!!!」
長い夜が終わった…。